スケプティクスな科学者でもオタクでもない普通の人の疑似科学論考

都市伝説か、科学的根拠があるのか

満月の夜については、これまで様々な伝説が語られてきました。その中には、文字通り都市伝説もありますし、科学的根拠のある話もあります。つまり、その真偽はいちがいにいえないということです。やはり、ひとつひとつスケプティクスに見ていくことが必要でしょう。
たとえば、満月や新月の夜に出産が多いという説があります。

アーノルド・L. リーバーの「月の魔力」には、出産と月の関係が出てきます。これをスケプティクスに見ていきます。
月の魔力

月の魔力

  • 作者: アーノルド・L. リーバー
  • 出版社/メーカー: 東京書籍
  • 発売日: 1996/10
  • メディア: 単行本
満月と新月の夜は、他の時期に比べて約1割出産が増加。同署を翻訳した数学者の藤原正彦氏が日本の出産について調べたところ、やはり同じ傾向が見られた、というのです。

しかし、その「約1割」という数字の認定自体が有意であるかどうかも怪しいですし、「約1割出産が増加する」だけで、月と出産に関係があると言い切れるのか、という問題もあります。

結論として、満月と出産の間には、少なくとも現在、科学的に立証できたという説はありません。

さらに、満月は不眠になる、満月には犯罪者が増加するといった説もあります。こちらについては、吉田たかよし氏が「東京スポーツ」(8月15日付)で明らかにしています。

満月の夜の伝説

都会に住んでいると、夜空に浮かぶ月を意識することはほとんどありませんが、実は私たちの睡眠に月が重大な影響を及ぼしていることが、最新の研究で明らかになりました。
 バーゼル大学(スイス)の研究グループは、外部から隔絶された実験室の中で、被験者に脳波計を着けながら眠ってもらう実験を行ったところ、満月の時期には、深い睡眠状態を示す脳波が30%も低下することが分かったのです。また、睡眠をもたらすメラトニンというホルモンも、分泌量が減少していました。実験は、月明かりが
完全に遮断された状態で行われており、潮の満ち引きと同じように、月からのわずかな引力が人体に何らかの影響を与えているようです。
一方、満月の夜は精神が不安定になるので犯罪が増えるという都市伝説を耳にしたことがある方が多いと思いますが、こちらについてはまったく科学的な根拠がないことが、ラヴァル大学(カナダ)の研究などで明らかになっています。
 ただし、こんな都市伝説が世界中に広がった原因は、満月になると寝付きが悪くなったり、うなされたりする人が多いためなのかもしれません。軽い運動をする、部屋を早めに暗くする、お風呂はぬるめのお湯にゆっくり漬かるなど、満月の夜には不眠対策をしっかり行うことが、アンチエイジングのためにも役立ちます。
 ちなみに、私が学生のころは、満月の夜になると女性は性欲が高まるので落ちやすいという都市伝説も語られていました。
 半信半疑のまま、試しに満月の夜にアタックしてみたことがあるのですが、あえなくごう沈。その夜、満月に眠れなくなるという現象だけは、身をもって経験しました。


スケプティクス!満月の伝説、まだいろいろあると思いますが、科学的根拠をきちんと確認してから信じるようにしましょう。

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