和温療法

乾式サウナ浴で血流を良くして心臓血管能力が向上

和温療法について書く。スケプティクスな話である。心臓病や血管がボロボロな人は、いつも心筋梗塞や動脈瘤破裂、脳卒中などのリスクを心配しているのではないだろうか。何とか画期的な治療はないものか。ということで最近注目されているのが、和温療法である。それは何と医療用サウナに入る治療というのだ。心臓病にサウナとはこれ如何に。
和温療法を紹介しているのは、『日刊ゲンダイ』(2015年1月30日付)の「先進医療ガイド」という連載記事である。

和温療法という言葉は、その治療をあみだした、鹿児島大学医学部元教授で和温療法研究所・鄭忠和所長の造語である。

「和」というのはなごみ。温めることで体を和ませる療法ということだ。

たとかに、人間の健康は血流に影響する。したがって血流を良くすることは一般に健康に資することになるだろう。

しかし、こと心臓病になるとどうだろうか。

血流がよくなることで、逆に心臓に負担がかかるのではないかという疑問が湧いてくる。

記事では、鄭忠和所長がその説明を行っている。

鄭忠和所長によると、まず、60度の乾式サウナ浴を15分続けることで深部体温が平均1度上昇。これを1~2週間繰り返すことで、一酸化窒素(NO)やヒートショックプロテインが増強されて血管機能を改善。全身の臓器への栄養や酸素の供給が改善するというのだ。

しかし、スケプティクスに見ると、血流が良くなったら心臓に負担が掛かりそうな気がする。

が、鄭忠和所長によれば、乾式サウナ浴だと、温泉に入るような、心臓の中の血圧(心内圧)が必要以上に上昇することもないので、心臓に負担をかけずに血流もよくなるということである。

血管の膜は、血流が良くなることで一酸化窒素を発生。血管の壁が拡張されるといわれている。それによって心臓血管能力が向上し、運動は血栓の防止や、血圧降下にも役立つのだ。

では、その記事を見てみよう。

和温療法(『日刊ゲンダイ』2015年1月30日付)

重篤な心臓病を患っている患者や、血管がポロポロの患者をサウナに入れる-。かつては厳禁とされた行為が、実は有効な治療法であると証明したのが和温療法だ。この治療法を確立した鹿児島大学医学部元教授で和温療法研究所の鄭忠和所長が言う。
「和温とは私の造語で、“和む温度で心身を温める”という意味。医療用乾式サウナを使った治貯法です」
 その効果は抜群で、心筋梗塞を2回起こし余命半年といわれた重症心不全の患者も、20年を経てなお元気に暮らしているという。
 医療用サウナは室内を60度に設定。患者の全身を15分温める。サウナ室から出た後、さらに30分間、サウナ内で温められた毛布で体を覆い、最後に発汗に見合う水分を補給する。
 「60度の乾式サウナ浴を15分続けると、深部体温は平均1度上昇します。これを1~2週間繰り返すと、血管機能を改善するのに必要な一酸化窒素(NO)や生体防御機能を発揮するストレス応答タンパクが増強され、血管内皮機能の改善と血管新生作用が始まることがわかっています。その結果、血管が若返り、全身の臓器への栄養や酸素の供給が改善するのです」
 和温療法は、心不全ばかりでなく、ほかの難治性疾患の治療にも効果を発揮する。
 例えば、足指に潰瘍があり、痛みで歩くことが困難な閉塞性動脈硬化症を合併した重症心不全の患者だ。10週間この治療法を施したところ、心不全の症状が改善したばかりか、潰瘍が治り安静時の下肢の痛みが消え、歩けるようになったという。
 また、慢性疲労症候群や線維筋痛症、高血圧や糖尿病などの血管機能改善の効果もあるという。
 しかし、単に体を温めるなら温泉や通常のサウナでもいいはず。わざわざ医療用サウナを使う必要はあるのか。
「温泉に入ると、血管が開いて血流が増える上、水圧の影響で静脈還流(血液が心臓に返ること)が一気に増加します。その結果、心臓の中の血圧(心内圧)が必要以上に上昇する。そのため、重症の心不全患者には水圧の影響を受けない乾式サウナが適しているのです。また、通常のサウナだと天井と床とでは20~25度の温度差があり、一定のサウナ浴の設定が難しいのです」
 和温療法の治療費は1回約1万2000円。これで難治性の疾患が救われるなら、試す価値は大いにありそうだ。


1回12000円ということは、保険適用ではないのだろう。

しかし、自由診療は万単位ということはめずらしくないので、法外な料金というわけでもない。

体にメスを入れたり、強い薬を飲んだりすることに比べれば、侵襲性もなく精神的にもリラックスできる治療といえるのではないだろうか。

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